仕上がった日は天気の良い日であった

ウエイスで磨きのかかった黒御影石の台座を

乾拭きしていると透き通った青空が映り込んでいた

そこには天に向かって突き上げたはずの鋳石が下に向かって伸びていた

なぜ天ノ庭が下(地)の方向にもむかったのか?

やはり絶対と相対の強いベクトルの仕業であろう

骨灰は地上に残り埋められ地に浸透していく

次は地に向かう地ノ庭を創りたいと思う

そこでどう天に跳ね上がっていくのかを見てみたいと思う



長崎 剛志





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photography : Mikio Kurokawa
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