私は作庭家として19年庭造りにたずさわってきました。そして日本の庭園は、「一石一木」からはじまると考えるようになり、その繰り返しによって庭が構築されると思うようになりました。そのことと美術家として描いてきた種とが結びついている気がしています。

人が種を植え、種から芽が出てきた脇に石を据えると
数年後には庭になるというイメージです。

この展示ではそのような自然界のうちにある、石の中の見えなかった風景や自由な形の種がどんな木になるのかを想像してMDPギャラリーのお庭 (空間) を楽しんでいただければ幸いです。

石と種
2016年 8月　MDP GALLERY